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2019.05.23 養子縁組によって控除される相続税

養子縁組での節税

相続税の基礎控除額=非課税限度額(税金がかからない額)は、「3,000万円+600万円×法定
相続人の数」 よって法定相続人の数が増えると基礎控除額が増加し、相続税額が減少する
ことになります。
法定相続人の数に含めることのできる養子の数は相続税法上、実の子供がいる場合には1
人、実の子供がいない場合は2人までです。
基礎控除額が増えるだけでなく、養子縁組での効果は他にもあります。

養子縁組の効果

①基礎控除額の増加
基礎控除額の増加が養子縁組最大の効果です。
②超過累進課税率の緩和
相続税は所得税と同じく超過累進課税です。相続人が一人増加すると1人あたりの相続税
分が減少するため、場合によっては税率が下がることになります。
③非課税限度額の増加
生命保険(共済金)、退職手当金の非課税限度額が増加します。
生命保険(共済金)、退職手当金等の非課税限度額は
「500万円×法定相続人の数」
で計算され、これも基礎控除額と同様に相続人が増加すると増加することになります。
④相続財産の2世代先への移転
孫を養子にすることにより、その養子に財産を相続させた分だけ相続を1世代とばすこと
ができます。ただし、被相続人の孫が養子となった場合においては、相続税額の2割加算
制度の対象者となるので(代襲相続人である場合を除きます)、それを考慮してもなお、税額
を減少させることができるのかを検討する必要があります。

養子縁組の留意点

「相続人」になるということは民法上で定められている遺留分の権利も与えられるという
ことになります。遺留分とは、相続人に対して最低限度に保障されている相続財産に対す
る権利のことです。これを侵害された相続人は、「遺留分減殺請求権」を行使すれば、一定
の範囲内で取り戻すことができます。ただでさえ分割協議を円満に終わらせることは難し
いので、このように利害関係者をさらに増やすことには慎重になる必要があります。
また、養子縁組を解消することは簡単ではないという点では婚姻と同じようなものと考え
てください。

 
ご不明点等ございましたら、当事務所の税理士を始め経験豊富なスタッフがお答え致しま
すので、お気軽にお問い合わせください。

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